そこにいたことをここに
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二回目は特に心揺さぶられました。終盤のリタの「出会えて良かった」という言葉に、辛いことばかりで苦しいことばかりで、だけど笑顔でそう言えることに、その言葉に帰結する物語に、謎の共感も覚えながら胸を打たれてぼろぼろ泣いていました。
座った位置もあってか音の迫力も二回目のほうが凄まじくて、特に重低音が全身に響いて鳥肌が立ちそうでした。劇場の良さを存分に体感出来て楽しかったです。
舞台挨拶ではオーディションの話や、家で台本を読んだときは独特な言い回しゆえに引っ掛かった台詞も実際のアフレコのやり取りの中では自然にやれた話など聞けて、そういう役者トークって、意外と聞く機会が少ないので嬉しかったです。
それに思えば、そういうのって初夏から夏にかけて渇望していたものだったんですよね。あの頃は本当なら聞けていたであろう作品や役についての話も聞けなかった期間だったので。
富野さんが一人で世界と戦ってるような人だから、ゾルタンの台詞はとてもガンダムっぽい台詞回しに聞こえるのだろうというお話も興味深かったです。
“っぽさ”に明るくなくとも「ああこういう台詞のことなんだろうな」というのはなんとなく感じられましたが、なんとなくじゃなく分かるためにも歴代作品を網羅したいなと、以前からその思い自体はありましたが改めて強く思いました。
まさか宇宙世紀モノも役者さんきっかけで新作から見ることになるとは思ってもいませんでしたが、その事実の大きさはたぶん、今よりもずっと先の未来でのほうが感じられるものなんじゃないかなと思います。
単体としても、作品群としても絶対何十年経っても語られ続けているものなんですよね。なんだかそれまで生きるのが楽しみになってきました。
しかしまさか、一緒に座席に座って見ることになるとは!お客さんに後頭部を向けることを受けての白井さんのあのいつものからっとした調子での自虐がめちゃくちゃ面白かったですが、二階席から見る分には全然そんなことなかったと思います……(笑)
和臣さん、白井さん、河本さんは、個人的には防衛部のファイナルイベント振りで、上映された映像はちょうど梅原さんが復帰された回で、と、なかなか防衛部育ちのオタクの心に響くイベントでしたが(そしてそれが今回参加した大きな理由の一つだったのですが)、「梅ちゃんも復帰したのでね」と話す河本さんの隣で白井さんが何度も大きく頷かれていたり、それとは別にそういったしんみりさは欠片もない話題でも名前が登場してきたり、皆さんの親密さが伝わってきたりと、なんだかそういう意味でも、参加して良かったなと思ってしまいました。
番組中の食事シーンにおいて幸せそうな顔をする和臣さんには、皆さん毎日美味しいご飯を食べて暮らしていてほしいという気持ちで胸がいっぱいにさせられて、改めて彼らへの想いを噛み締めました。作品の場を離れても、声優として幸せでいてほしいこと、活躍していてほしいこと、元気でいてほしいことには変わりありませんし、その姿をいつまでも見つめ続けていたいなと思います。
そして声優男子ですが…?についても、正直自宅が衛星放送は契約していないしクレカはないしという状況なのですが、だからこそ現状唯一のこの回を見られる機会というのもあって足を運んだ部分もあったのですが、絶対好きな番組だという思いはこれでより強められたので、これからも出来る方法で応援していけたらと思います。上映会、とても楽しかったです。
夜公演のみ参加してきました。多田恋のイベントへの参加は初めてでしたが、キャストが登壇するイベントとして見ると久々のものだったので、新鮮さもあり感覚が懐かしくもありといった感じでした。たくさん笑ったイベントでした。
最初の好きなシーンを挙げるコーナーは、櫻井さんのシャルルとニャンコビッグのシーンも良かったですし、石上さんのピン先輩が委員長を起こすシーンと、中村さんの多田くんと伊集院の伊集院薫ショーの帰りのシーンは「分かる~!」といった感じでしたし、掛け合いの話も面白かったですし、ちょうど昨日少し復習していましたが、改めて作品を楽しく振り返れて良かったです。
ゲームコーナーは「あいついつもより喋ってんぞ」と言われる梅子さんがずるかったです。先月行くはずだったパンドーラの夜公演が台風で飛んだこともあり、個人的には復帰後初の、お久しぶりの梅原さんでしたが、まさかこうなるとは……(笑)
まさかとは言いましたがそこまでの流れがあったのでめちゃくちゃ期待していましたし、「梅子見れんのかな……」と呟いた中村さんは同志かと思いました。女になった甲斐もあり(?)梅原さんと下地さんのチームが優勝されていておめでたかったです。ホットチョコレートスプーン、気になっているので買ってみたいです。
綺麗に完結した作品に対して続きを望む行為の是非、みたいなものが自分の中で少し前から議題になっていたのですが、だからこそ、最後の挨拶で役者側である梅原さんが、「綺麗に完結したのでそれは皆さんの想像にお任せして」という選択肢を提示されていたこと、そして続けて、「杉本の中で日向子とHINAがイコールになる瞬間があるかもしれない」と、とても惹かれるifの未来を口にされていたことには、何か言い当てられてしまったような、胸がすっとするような不思議な気持ちになり、別に複雑に考えることもないかと思うことが出来ました。もちろん中村さんや(ラジオでも繰り返しおっしゃっていた)下野さんのように、具体的に見たい展開を挙げてくださるのもとても嬉しかったです。
「伊集院くんは恋がしたい」、もしも実現するときは、多田くんとの熱い友情感も変わらず大事にされていてほしいですし、ピン先輩と委員長にも、それこそ梅原さんがおっしゃっていたような展開や進展があってほしいような、まだまだあのままの感じでいてほしいような……!
いずれにしても、小説版などまだ触れられていない媒体もあるので、石上さんのようにそれらにも触れながら、今後もこの作品を楽しみたいと思いました。
1クールのオンエアと今日のイベント、ありがとうございました。いつも心は虹色に!
何もかも上手く行かなくなって、すべてを忘れようと一人フランスに来た私。
「ずっと見せたかったものがあるんだ」
気がつけば彼は、そこにいた。
半歩前に立つ彼を私は知らない。知らないのに、初めて会った気がしなくて、知らないのに、知られていることに疑問などなくて。
導かれるままに、彼との旅が始まった。
話しかけるように、それでいて独り言のように、博識な彼が語る言葉に耳を傾けながら、私たちは様々な場所を巡った。時々、夜でもないのに夜空を見せてくれたけれど、呑み込まれそうなその星空を、私は嘘だとは思わなかった。
暗闇と、星々と、私たちだけがいた。
その日彼とどうやって別れたかはよく覚えていない。だけど眠りにつく時、私は確かに一人だった。
翌朝、駅で待っていた彼と共に、私たちは更に遠くへと向かった。彼の声は昨日よりも弾んでいた。
たくさんのものを見た。たくさんのことを聞いた。たくさん笑った。
笑顔を見せる私を見て、彼もまた、笑ったようだった。
私たちは天文台を訪れた。彼の見せるものではない、今の星空を見上げた。
「ずっと君と見たかった」
そう告げる彼と、並んで座って見上げた空に、二度と見ることのない今だけの景色に、
「さあ、手をつなごう」
つないだ手の、温もりに、言葉が溢れ出した。
辛かったこと、悲しかったこと、苦しかったこと。今までのこと、全部。
ずっと同じほうを向いていた、だけどずっと見ていてくれた大切な彼に、私に、しまい込んでいたことも、忘れようとしていたことも全部、泣きじゃくりながら私は打ち明けた。
抱き締める腕が温かくて、優しかった。
今までありがとう。それが彼に言った言葉だったか、独り言だったかはもう分からない。だけど彼が慈愛に満ちた顔で微笑んでいたことは確かだった。
夜が明けた時、そこにもう彼の姿はなかった。
吹きつける風に目を細めながら、私は立ち上がる。上りゆく太陽をしばらく見つめて、それから踵を返した。
一歩一歩、しっかりと、確かめるように歩み始めた。
デートと聞いていたんですけど、頭の中を駆け巡ったのはどちらかと言うとこんなストーリーでした。
妄言はさておき、慣れ親しんだ、また継続的に聞けるようになった梅原さんの美声に案内されて、美しい星空はもちろん様々な歴史的建造物も巡って、彼に何かと縁のある星の王子さまの話をして、出会えた奇跡や共にいられる奇跡を噛み締めて手を繋いで、Aimerさんのここで流すのはめちゃくちゃずるい名曲が流れ出す「フランス 星めぐりの空で」、素敵なプログラムでした。会期終盤のド平日にもかかわらず賑わっていて嬉しかったです。
エンドロールの、上へと流れる梅原さんの名前をぐっときながら目で追っていました。そうやってそこに名前が刻まれることは当たり前ではないと、改めて思い知らされた今、加えてこうした普段とは違う場所でその名前を見るのには、やはり今まで以上に特別な感慨が伴いました。
復帰おめでとうございます。
声をきっかけに様々な作品と出会うだけでなく、普段行かない場所へも出かけることになったりして、すごく生き生きと暮らさせてもらっていること、とてもありがたいなと思っています。
ハンカチを忘れたのは失敗だったなぁ、なんて、感じるくらいに頬は濡れていて、涙が滴り落ちた先も濡れていて。劇場を出てからもなんだか泣きそうで、誤魔化すようにそっと下を向きました。
美しかった、と思いながら、向かった調布の駅前は、訪れない間に様変わりしていました。
この二ヶ月間、理不尽な現実を呪ってきました。
今日この上映会に参加したのは、この作品自体を好きになっていたからでしたが、そもそも最初に、本公演に足を運んだのは、梅原裕一郎さんが出演されていたからでした。
私の一番好きな、限られた財布の中身から少なくないお金を払ってでも、そのお芝居を見に行く、唯一の役者さんです。
十二月に生で公演を見た際、今までで一番の彼のお芝居を見たかもしれないと思いました。もっとたくさんの人に見てほしいと思いました。
その後決まったCSでの放送、は契約していないので見ることが出来ませんでしたが、とにかくCSでの放送があり、そしてこの上映会も決まり。これまでより多くの人の目に触れ、そして自分も再び目にすることが出来る、喜ばしいはずの事態を、けれど私は、心から喜ぶことは出来ませんでした。
今見たらきっと泣いてしまう。十二月にも泣いたけど、それとは違う意味でも、辛くてきっと泣いてしまう。
そう思ったその「今」も、そして今日も、梅原さんは声優業を休業されていました。
入院と休養が発表されてから、もう二ヶ月が過ぎていました。
間違いなく大事な時期なのに、突然病魔に侵されて。射止めた役を全う出来ず代役が立てられていく様をいくつも見せられて。なんでこんなことになったんだろうと、繰り返し繰り返し嘆き苦しみました。一番苦しいのはもちろんご本人ですが、私が苦しいのも、私にとってはあいにく無視出来ない事実でした。
復帰がいつになるのか、今彼がどんな状況にあるのか。何も分からなくて、ただ時間だけが過ぎて、抱いた希望が次々に打ち砕かれるうちに、そんな現状に対して何を望んでいいのか分からなくなりました。
しっかり休んでほしい、だけど早く帰ってきてほしい。でもそうしたくても出来ないのであれば、早くなんて言いたくない。だけどこれ以上仕事に穴を開けさせたくない。
そんな葛藤にも疲れて、ただ、現実って、世界って理不尽だなぁ、残酷だなぁと、感情の消えた目で思うだけになりつつありました。
だけど、世界は理不尽なだけでも残酷なだけでもありませんでした。
重たい気持ちはありながらも、それでも見たくて、チケットを取って迎えた今日、上質なお芝居に、演奏に、演出に、触れた瞬間涙が溢れ出しました。
こんなに美しいものが生まれ得る世界だった。大げさなようですが、そう感じている私がいました。
その事実を思い出せたことで、救われたような気持ちになりました。舞台を彩るドットイメージの光が、今生きている日々にも射し込むようでした。
救われながら作品に没頭していき、スクリーンを見つめている間、不思議と、想定していたような辛さはありませんでした。
この二ヶ月間、正直梅原さんのことがのしかかって、出演されている作品を純粋には楽しみきれていない自覚はあったので、今だけかもしれませんが、その状態から少し離れられたのは良かったなと思います。
「私好みです」
梅原さん演じるユリウスの、最後の凛とした瞳が目に焼きついています。生ではない代わりにその表情まで見られた、ただの追体験ではない上映会でした。
絶対にまた、何度だって舞台に立ってもらいたい。改めてそう思いました。ユリウスのお芝居は素敵でしたが、これからもどんどん、それを越えていってもらいたいです。
その道のりの始まりに辿り着くまで、また明日からも耐えていきます。その勇気は今日、ここで確かに補給出来ました。